SharePointは共有が主たる機能ですが、業務に合わせて機能を作り込むと制限の壁にあたります。
一般的なアクセス権は「編集できる権限」と「閲覧できる権限」の2種に分かれますが、
”情報は共有したいが持ち出されないようにしたい”というニーズが有るときは
”ダウンロードと印刷ができないようにしたい”という制御が必要です。
Microsoft365のSharePointはその制御が可能ですので、設定手順について解説します。
目次 |
SharePointサイトのアクセス許可設定 |
まずはSharePointのサイト設定から始めますが、前提条件を理解しておきましょう。
※前提条件
サイト閲覧者だけに登録されているメンバーはダウンロードができません。
サイト所有者とサイトメンバー(制限付き制御)として登録されているユーザーはダウンロードできます。
ということなので、制限を掛けたいユーザーは誰であるかを最初にピックアップし、グループにまとめておくことを推奨します。
1.制限をしたいサイトにアクセスします。(または新規に作成します。)
2.サイト画面の右上にある歯車アイコンをクリックし、「サイトのアクセス許可」を開きます。
3.「メンバーの追加」ボタンをクリックし、「サイトの共有のみ」を選択します。
4.検索ボックスにグループ名(またはユーザー名)を入力すると、グループ(またはユーザー)がリストされるのでその中から任意のグループ(またはユーザー)を選択します。
5.メールの送信のチェックボックスを外して「追加」ボタンをクリックします。
6.アクセス許可画面に戻ったら、サイトメンバー制限付き制御を展開し、追加したグループの下に表示された「編集」をクリックし、「読み取り」に変更します。
7.追加したグループ(またはユーザー)が”サイト閲覧者”に変わっていることを確認します。
ここまでの手順がSharePointの基本設定です。
印刷とダウンロード制限に関係なく、閲覧者を設定する場合はこの手順で設定してください。
ドキュメントライブラリの設定 |
SharePointのドキュメントライブラリでは、ファイルにもフォルダーにも印刷とダウンロード禁止を設定できますが、制限をかけたい文書が特定されていることが多いので、フォルダーに対して印刷とダウンロード制限をかける設定について解説します。
これにより、制限が設定されたフォルダーに格納されたファイルは全て印刷とダウンロードができない状態になります。
1.ドキュメントライブラリを開きます。(または制限を設定したいドキュメントライブラリを作成します。)
2.「新規」ボタンをクリックし、「フォルダ」を選択します。
3.フォルダ名を入力して「作成」ボタンをクリックします。
4.作成されたフォルダの「・・・」をクリックし、「アクセス許可を管理」を選択します。
5.アクセス許可を管理のグループをクリックし、サイト閲覧者をクリックします。
6.”直接アクセス権:表示可能”の下の「表示可能」をクリックし、「ダウンロードできません」を選択し、「適用」をクリックします。
7.作成したフォルダーにPDFファイルを格納します。鉛筆に斜線がついていることを確認します。
8.閲覧者権限しかないユーザーで、サイトにアクセスしてPDFファイルを開きます。プレビュー画面の左上にダウンロードやプリンターのアイコンが表示されていないことを確認します。
以上で作成したフォルダ内に格納されるPDFおよびOfficeファイルはダウンロードおよび印刷ができない状態になったことが確認できました。
ちなみに印刷とダウンロードが制限されていないPDFファイルを開いたときは下図のようにダウンロードとプリンターのアイコンが表示されます。
今回の記事では印刷とダウンロード制御について解説しましたが、まだまだSharePointサイトを活用できていない中小企業が多いです。
Microsoft365はサブスクリプションで毎月(または毎年)定額の利用料を支払いますので、機能を使って業務効率を上げるないと損です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。