前回の投稿でSharePointのテンプレートを使ったワークフローのカスタマイズまで終わりました。
テンプレートを使えば簡易ワークローであれば簡単に作れるとを理解していただけたと思いますが、
システム導入で大切なのが「テスト」です。
実際に使ってみると、実業務における機能不足や使いづらさなどが見えてきます。
今回の記事では実際にこのテンプレートを使うとどのような処理になるかを解説します。
承認付き出張申請における機能制限 |
下記の概要図で「承認付き出張申請」を使った操作手順を整理しましょう。
大まかに分けると3つのステップで完了します。
チェックポイント1:申請手順の煩雑さ
1つ目のポイントは1️⃣申請入力と2️⃣承認手続きが分かれているところです。
一般的なワークフローシステムでは、1️⃣申請入力に承認手続が含まれているので、手数が一つ多いことで利用者から使いにくいという声が上がるかもしれません。
実際の操作手順を確認しましょう。まずは「+新しいアイテムを追加」クリックします。
続いてフォームに申請情報を入力し「保存」ボタンをクリックします。
ここまでが1️⃣申請入力です。
これだけでは承認してもらえないので、リストから申請入力したデータの承認状況をクリックし、
承認要求画面で承認者を入力し送信ボタンをクリックします。
慣れてしまえば…とは言うもの、デジタル化したのに使いにくい!という声が聞こえてきそうです。
専用の承認ワークフローシステムであればもっと使いやすいのですが、別途利用料が発生するのでコストとの兼ね合いになるとお考えください。
チェックポイント2:承認後の手続
承認してもらうだけが業務というわけではありませんので、承認後に続きの業務があるのが一般的です。
出張申請は高額の経費を使用することを事前に了承してもらうことが目的ですが、立替金も高くなるので出張費の仮払いも合わせて申請しているケースが多いと思います。
仮払も申請内容に含んでいる場合、出張申請は上司の承認を経て経理部門が仮払手続を行い、結果的には以下のようなフローになると思います。
このフローでは承認後に経理処理として申請データに対して仮払日を入れて消し込みをしたくなります。
しかし「承認付き出張申請」では承認されたリストのデータを変更すると、
承認された情報がリセットされてしまうという残念な制限があります。
このように承認後のデータを変更しようとすると”要求が取り消されます”という警告が表示され、「変更の適用」をクリックすると承認情報が消えてきまいます。
少しテクニカルな話になりますが、PowerAutomateなど他のシステムから変更処理をしても同じ様に承認情報が消えてしまいますので、承認手続の記録を改ざんできないようしてくれており、完全性が担保されているのは良いですね。
以上2つのチェックポイントについて解説しました。
承認付き出張申請では、機能制限があることを理解していただけたと思います。
では承認後の業務をMicrosoft365のリストを使ったときにできることを次回の記事でお伝えします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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