社内の情報共有で問題になりやすいのが暗黙知の取り扱い。
あの人に聞けばわかる、この人は経験者だから知っているなど、中小企業や小規模の部署にはありがちで、長く続くと属人化してしまいます。
属人化が悪というわけではありませんが、そのままにしておくと退職や転職、病欠など様々な理由で不在となった場合、業務停滞や議場停滞に陥ります。
暗黙知を形式知へ
暗黙知を形式知にするためには課題整理から始めます。
現在の業務がどのような手順で進められていて、どこでその情報や知識が必要になるのか?
その情報や知識で判断された後のプロセスはどうなっているのか?
その情報や知識を形式知にできる方法は?
という手順で関係者で協議します。
この活動を繰り返すことで暗黙知を減らすことが可能となりますが、多くの企業では思い通りに進みません。
ナレッジマネージャー、ナレッジリーダー制度の導入
中小企業は人材不足で専業の情報管理者を任用するのは難しいと思いますが、年度ごとにナレッジマネージャーやナレッジリーダーという役目をプロジェクトかタスク活動として任命し、社内情報整理活動の推進をオススメしています。
最近はDX化プロジェクトが盛んですが、DXで課題整理をすると必ず暗黙知問題が見つかります。そして暗黙知問題は属人化に直結しているため、優先度が下がりいつまで立っても解決されない状態が長引きます。
推進方法としては、ナレッジマネージャーまたはナレッジリーダーをトップとした全社横断の組織と予算を経営会議で承認、兼務でナレッジマネジメント活動を1年間行います。
活動比率は会社ごとによりますが、10%~30%程度が妥当です。
そして重要なのがナレッジマネジメントの評価をすることです。
最初の2ヶ月で半年の活動方針、対象業務の絞り込みを行い、半年後にレビュー。これを2回繰り返します。2回目のレビューは次期ナレッジリーダーへの引き継ぎも合わせて行います。
ナレッジマネジメントはファシリテーションなどヒューマンスキルが重要視されるので、社内のキャリアパスに組み込むのも良いと思います。
今後10年はこの活動を続けられると思いますので、DXと合わせて全社活動の一つとして取り入れてみてください。
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